社団法人逗子葉山青年会議所

理事長挨拶

はじめに

2012年度理事長 桐田 玄洋 1964年、日本で264番目のLOMとして、逗子葉山の地に青年会議所が誕生しました。先輩方の計り知れない努力と各方面の温かい心に見守られ、二年後には創立50周年を迎えます。
 昨年3月11日に東日本を襲った未曾有の震災と原発事故によりこれまでの「当たり前」や日本の「安全神話」を根底から覆し、戦後の焼け野原のような被災地の復興も行政だけでは中々進まないのが現状です。
 私たちが、今までの生活を見つめなおし、何事にも失った関心を取り戻すことで、国民一人ひとりが自分の事として、自らの行動を考える時が来たのです。今一度、原点に帰り、何を求め、何処へ向かうのか自ら考え、国を愛し、まちを愛し、人を愛し、仲間を愛し、家族を愛し、そんな当たり前が一番必要な時ではないでしょうか。今を生きる私たちJCの使命は、自分達の住む国やまちに誇りを持って子ども達の将来に不安や心配を残さないまちづくりをしていく事です。こんな時代だからこそ、我々JCにしか出来ない事があるはずです。
 今こそ、逗子葉山青年会議所が創始の精神に立ち返り、英知と勇気と情熱を持ち、 『心を一つ』に逗子葉山から日本の復興と再建に向けた元気を広く発信して行こうではありませんか。

組織の活性化

 明治の後期から昭和に架けて海岸沿いには別荘や保養所などが立ち並び、東京まで1時間の距離にありながら、海や山に囲まれた少し便利な田舎ともとれるスローな雰囲気のこのまちは住んでいる人々だけでなく、訪れる人をも魅了する魅力が満載です。逗子のまちでは、神奈川県でいち早く夏の海水浴シーズンを迎え、葉山のまちには、山の上から望む素晴らしい棚田等もあり、また御用邸を有するエリアとしての独特の空気感を持ち対照的でありながらも、何処と無く調和しているのも、この地域の特色だと感じます。この、自然あふれる地域を存分に生かし逗子葉山に住む青少年はもちろん、より多くの青少年に、この地域の特色を肌で感じて頂きたいと思います。
 また、昨年の震災により被災した地域にも我々のまち同様もしくは、もっと素晴らしい自然溢れるまちがあった事は明らかであります。被災地に住む人々は今何を必要としているのでしょうか?被災地で暮らす青少年達は希望をしっかりと持てているのでしょうか? 未だに、津波の恐怖に怯え海が自然が怖くなったままなのではないでしょうか?昨年から被災地支援活動は行ってはおりますが、今ここで我々JCは被災地に何が必要かもう一度見つめ直し、復興支援活動を行って行く必要があると考えます。 また本年、葉山町長任期満了に伴い町長選挙が開かれます、町民が自らの考えの下候補者を選び、正しい選択が出来る機会を提供するために、日本青年会議所の共同運動でもある公開討論会開催し、地域の有権者に政策やマニフェストによる選択の機会をお与えする場を提供する事が青年会議所の役割なのではないでしょうか。

 何事にも積極的にそして行動的にそれと同時に青年会議所らしく、行動する前に、出来ない理由を考えたり、出来ない理由を口にせず、一歩前に進む精神こそが、我々にしか、そしてJCにしか出来ない事だと思います。これまでスポット的であった事業を見直し、長期的なビジョンを持って多くの人々との連携や波及効果を意識した、事業展開をする中で、遍く人々が感動に湧き自らの住むまちに魅力と誇りを感じていただける事業を展開して参ります。

成長その先へ

 近年会員数の減少などで希薄になりつつある研修面の強化を図ることが組織の基礎を磐石にする上で必要不可欠と考えます。

  これまでも多くの先輩諸兄が出向を通じ、神奈川ブロック協議会や関東地区協議会、更には日本JCなど広いフィールドで逗子葉山の魅力を発信しながらも、多くの情報をフィードバックしていただきました。今後も出向者や役員輩出に注力する中で、出向者支援やブロック事業への参加の機会を増やし、特に入会の浅いメンバーには積極的に出向の機会を活用し、早期にJCを理解していただき、ここで得られる多くの機会をチャンスと捉えられる風土作りに全力を注ぎ、活発で元気のある粋な組織づくりをしていく事が組織自体の成長を促し、ひいては地域活性からはじまる地域成長の一助になる事と確信しております。

会員拡大

 近年の最大の課題は会員拡大だと考えます。具体的な活動内容と情報の共有を徹底し、会員拡大の意識をより強く高め、積極的な拡大活動を行います。 常に拡大対象者のリストやマップを更新し、それらをデジタル化することによって、メンバー間の情報を共有してまいります。その結果、多くの方をお誘いする事で例会への参加機会を増やして参ります。
 更に、機関紙を発行することで、多くの方々に情報の提供や会員のご紹介をいただけるよう、活動報告を行って参ります。 常にどの事業も拡大対象者をお迎え出来る体制をつくり、100%拡大を目標に向け邁進致します。

組織再編

 総務分野での活動が積極的になることで組織が活性化し、信頼が生まれると確信しております。各会議の運営は勿論の事、備品の管理や帳簿類の整理、会員台帳の管理徹底を行います。また、公益法人会計の導入をすることで、公益法人法制度改革への取り組みも早急に始めます。LOMが変わらない為にも我々が変わる、良き伝統は守り見直すものは大きく見直す事でLOMが活性化しメンバーも成長して行く事を確信しています。また、対外的な事業の窓口業務や会員の活動を支援する為に本来の総務・庶務業務を見直し、基本に忠実な総務業務を行って参ります。



むすびに

 今回の震災で人と人との和の大切さや絆について考えさせられました。 また、被災者に元気や勇気を持ってもらいたく復興支援に伺えば、行った我々が逆に元気と勇気を貰い帰って来ました。
(社)逗子葉山青年会議所に入会させていただいて以来、多くの先輩や仲間との出会いがあり、このまちに生まれて良かった。このまちに住んでいて良かったと心から実感しております。地位や名誉や金銭などでは計り知れない「心」や「感動」に溢れるJCの魅力と、地域に対する「熱い情熱」をもって、このまちから「元気」を発信して行きます。
 こんな時代だからこそ、JCを頑張る。二年後に控えた50周年を見据え、創設当時から脈々と繋がる誇り高き歴史と伝統、熱き思いを引き継ぎそして次の時代に継承すべく胸を張ってバトンを渡せるよう「威風堂々」邁進する事をお約束申し上げます。 一年間宜しくお願い申し上げます。