一般社団法人 逗子葉山青年会議所

  第63代理事長 矢部 佐理 

【はじめに】

逗子市・葉山町は、都心からのアクセスも良く、山や海に代表される豊かな自然と美しい景色に恵まれた地域です。この良好な環境を求めて、他所から転入される方も多く、近年のテレワークの普及も追い風となり、子育て世代を中心とした移住者が増えてきています。一方で進学や就職を機に故郷を離れる転出者も多く存在します。地域を盛り上げるためにも、地域の魅力を高め、愛着を感じてもらい、転入者を増やし、転出者を減らしていく必要があります。
地域の魅力を高めるという点において、逗子市・葉山町では多くの市民・町民が、それぞれの形で地域に貢献をする活動を行っています。そのような中で、逗子市・葉山町への貢献を目的とする逗子葉山青年会議所が存在意義を持ち続けるためには、逗子葉山青年会議所にしかできない地域貢献を行う必要があります。
また、必要な地域貢献を継続していくためには、組織として存続していく事が不可欠です。逗子葉山青年会議所は、2年前には期首人数3人という存続の危機を迎えましたが、歴代理事長達の方針と尽力により会員数は増加しました。しかし、決して安心できる状況ではなく、引き続き会員数の拡大に取り組む必要があります。
さらに、より効果的に地域の魅力を高めるためには、地域内外の多くの方々と協力し、地域の情報や課題をを共有しながら、逗子葉山青年会議所が運動を起こし、まとめ役となることで、自分たちだけでは成し得ない地域貢献事業を行う事が重要です。現在も多くの協力を得て事業を行っていますが、今後さらに支援者・協力者を増やしていく必要があります。
そこで2026年度は、逗子葉山青年会議所にしかできない地域貢献を行うとともに、活動を積極的に発信することで、より多くの方々に私たちの存在を知っていただきます。そして、逗子葉山青年会議所を知った方々が、地域に貢献の為、学びの為、地域との繋がりを作る為、あるいは楽しむ為など、さまざまな理由で参加・協力・支援をしたくなるような組織を目指します。
2026年度のスローガンは「流(りゅう)」です。
このスローガンには、流水のように自ら形を変えながら力強く障害を乗り越え、目的に向け邁進していく青年会議所の在り方を表すとともに、地域内外の方々へ逗子葉山青年会議所の想いを流布し、私たちが源流となって起こした運動に、共感してくださった多くの方々を巻き込みながら、地域に大きな流れを生み出して行くという想いを込めました。また、将来的な会員増加に備えるとともに、組織に必要な変化を探る為にも、会内部の手続きや年間の流れを見直し整備していきます。さらに、地域に貢献することで、逗子葉山青年会議所に興味を持つ方が増え、会員・協力者・支援者が増加し、より良い地域貢献が可能になります。このような流れを自ら作り出し、繰り返すことで、逗子市・葉山町の行政、事業者、市民・町民、そして逗子葉山青年会議所にとっての好循環を作っていきたいと考えています。
このスローガンをもとに、「地域を好きになるまちづくり」「協力したくなる組織づくり」「地域を支えるリーダーづくり」という3つを目的として掲げます。

【地域を好きになるまちづくり】

地域を好きになるまちづくりとは、地域に住む人が楽しめることを体験したり、学びたいことを学べたりする機会を作ることで、地域への愛着を持つ人をより増やしていくことだと考えています。私自身も逗子葉山が好きですが、その背景には子供のころにこの地域で過ごして経験や思い出があります。子供の頃、亀ヶ岡神社の例大祭や、市民祭りで楽しんだ記憶は今でも鮮明に残っており、現在でもお祭りの日になると「少し行ってみよう」と足を運びたくなります。自分自身の経験と照らし合わせても、子供たちが楽しめる事業を行うことで、その体験が記憶に残り、地域や行事そのものへの愛着につながって行くと感じています。

逗子葉山青年会議所では子供たちに向け他事業として、海岸をキャンドルアートで灯す「Beach Candle」や、商店街を巡ってお菓子を貰う「 Happy Halloween Festival」を継続的に実施しており、毎年多くの子供たちに参加していただいてます。

本年度もこの2大事業を実施します。

この事業を通じて、子供たちが地域の好きな場所や楽しい思い出を沢山作ってくれることを願っています。また、地域に住む一人一人は好きな物や、体験したいことがそれぞれ異なります。そのため、今地域に何が求められているのかを、完全に把握することは簡単ではありません。だからこそ本年度は、メンバーそれぞれに、青年会議所会員や地域の方々を対象に、求められていると思われる事や、体験してみたいと思われる事を考え、新たな事業として形にしてもらいたいと考えています。逗子葉山青年会議所の事業を通して、地域をより好きになる人が一人でも増えていく事を期待しています。

【協力したくなる組織づくり】

はじめにでも述べた通り、逗子葉山青年会議所で行う事業は、行政や地域内外の団体、学校、事業者、市民・町民の協力がなければ実現出来ません。また継続的に地域貢献を行うためには、会員数を増やし、地域の方々と協力関係を維持していく事が不可欠です。毎年理事長が変わる単年度制の組織であるからこそ、仮に理事長との相性が合わないと感じる方がいたとしても、それでも協力したいと思っていただけるような団体であり続けなければならないと感じています。

これまで多くの事業を行ってきた結果、事業後のアンケートなどから、逗子葉山青年会議所の地域での知名度は着実に向上してきていると感じています。今後はより多くの人が知っている団体から、より多くの人が協力したくなる団体となっていくために、もう一歩踏み込んだ発信が必要です。何を目的とした団体なのか、どのような想いで活動しているのかをわかりやすく伝え、活動の報告を通じて内情や想いを共有することで、理解を深めていただきます。

事業においては、行政や各団体と目的を共有し、事業者には協力を依頼し、市民・町民の皆様には楽しさや、地域への愛着を感じていただけるような事業を構築していきます。そして無くなったら困る、無くしてはいけないと思っていただけるような事業を目指します。

また、「協力関係」という言葉の通り、こちらからもご協力できる事を行います。地域の団体の事業に参加させていただいたり、地域の課題や想いを伺い、解決に向けて会としてに出来ることを議論していきます。

このような取り組みを継続することで、地域から必要とされ、協力してくなる組織へと成長していかれると考えています。

【地域を支えるリーダーづくり】

青年会議所は地域のリーダーを育成する事を目的とした団体です。ここでいう地域のリーダーとは、地域の課題を見つけ、運動を起こし、多くの人の力を借りながら解決へと導く存在です。

その流れを実体験として学ぶためにも、本年度は会員主導で新たな地域貢献事業に取り組みます。地域の為に動き、協力者を得る経験は、地域で住み、地域で事業を行う会員にとっても非常に重要な学びとなります。地域の課題を見つけ、運動を起こし、周囲に協力を依頼しながら事業をやり抜くことで、自らの行動が地域や参加者にどのような影響を与えたのかを実感することができます。特にこれまで委員長を経験したことのない会員には、是非委員長に挑戦してほしいと考えています。

事業には必ず未知の課題伴います、解決は決して簡単ではありませんが、そのプロセスは仮説を立て、試し、仮説を修正して、再び試すということの繰り返しです。回数を重ね、人に話を聞き、学び続けることで、仮説の精度は高まっていきます。新しいことであり、時間の制限もあるため、難しいと感じることや、結果的に失敗したと感じることがあったとしても、それも仮説の精度を上げるための経験だと思って挑戦してもらいたいと考えています。

逗子市・葉山町で課題が生じた際に、解決の道筋を描き、その道を辿って行かれるような、人材を増やしていく事が、地域を支える力となり、逗子葉山青年会議所の地域貢献につながると信じています。

むすびに

一般社団法人 逗子葉山青年会議所は一昨年60周年を迎えました。その記念式典に参加した一人として、先輩諸兄姉が紡いできた歴史の重みを強く感じました。たった1年間とはいえ、その歴史を引き継ぐことの責任も感じています。この歴史をさらに紡いでいくためにも、本年度は地域の皆様に逗子葉山青年会議所は残すべき団体だと発信していきます。地域で求められる事業を行い、必要とされる団体となり、逗子葉山青年会議所に興味を持つ方が増え、協力者・支援者・会員が増えることで、より良い事業を行うことができる。この好循環を生み出すことこそが、地域の課題や・会内部の多くの問題を、根本的に解決する力になると考えています。現在も会の運営は人的にも予算的にも厳しい状況が続いていますが、耐えてきた時期を超え、少しづつ良い方向に向いてきていると感じることが増えてきました。逗子葉山青年会議所が、将来的に逗子市・葉山町の各所に活気をもたらす「血流」となり、地域に欠くことのできない団体となることを目指し、邁進していきます。

1年間どうぞよろしくお願いいたします。